赤ちゃんの寝かしつけ。
抱っこでようやく寝かしつけができたのに、お布団へおろした途端、起きて泣いてしまう…
これをよく、「背中スイッチが押された!」なんて言うことがあります。
赤ちゃんにはよくあることなのですが、毎日続いてしまうと、大人は辛いですよね。
この「背中スイッチ」に悩むママも少なくありません。
今回は、赤ちゃんの背中スイッチについて、その原因や、いつまで続くものなのか、また、起きないように寝かせるための対策を10個にまとめてみました!
背中スイッチとは
「背中スイッチ」とは、赤ちゃんを抱っこで寝かしつけたあと、お布団やベッドに降ろした途端に起きてしまう現象のことです。
まるで背中にスイッチが付いていて、おろした瞬間そのスイッチが押されたかのように、パチっと起きて泣いたりすることから、「背中スイッチ」と呼ばれています。
やっと寝ついたと思ったら、また起きてしまい、抱っこでゆらゆらしたり、スクワットをしたりして、初めから寝かしつけをしなければならず、ママの体や気持ちに大きな負担をかけてしまうこともあります。
背中スイッチの原因
新生児期のモロー反射の影響
「モロー反射」とは、新生児期にみられる原始反射のひとつで、音や光など、ちょっとした刺激で手足が動いてしまい、その反動で赤ちゃんが起きてしまうことがあります。
赤ちゃんの眠りが浅い
月齢の低い赤ちゃんは大人に比べて眠りが浅いのが特徴です。
通常、大人は、浅い眠りのレム睡眠と深い眠りのノンレム睡眠を90分くらいの間隔で繰り返すのですが、生後3ヶ月の赤ちゃんは、その間隔が50~60分と短く、浅い眠りのタイミングで抱っこからおろしてしまうと、目が覚めやすくなります。
Cカーブがポイント!赤ちゃんの姿勢の変化
抱っこをされている時、赤ちゃんの姿勢はゆるいカーブを描くように丸まっています。
(「Cカーブ」とも呼ばれています。)
これは、ママの胎内にいた時と同じ姿勢なので、赤ちゃんはとても安心するのです。
ところが、赤ちゃんをお布団やベッドなどに寝かせると、背中や股関節が伸びるため、モロー反射が起きて目が覚め、泣いてしまうことがあります。
このCカーブで赤ちゃんが落ち着くのはだいたい1歳前後までとされていますが、個人差があります。
ママから体が離れたことによる温度差
抱っこでママの体温を感じながら、安心して眠りについた途端、ひやっとしたお布団やベッドに寝かされてしまうと、その温度差を感じ取って起きてしまうこともあります。
背中スイッチはいつまで続くの?
背中スイッチは、新生児時期からはじまり、だんだんと生活や睡眠のリズムが整ってくると言われる生後4~5ヶ月くらいまでの赤ちゃんに多く見られます。
しかし、眠りが浅く、起きやすいなど個人差もあるので、1歳頃まで続く子もいます。
背中スイッチを押さずに寝かせる対策10選
背中スイッチを押すことなく、寝かせるための対策はこちらです。
- クッションや授乳クッションで赤ちゃんの姿勢をキープする。
- バスタオルやおくるみで手足を固定し、モロー反射を防ぐ。
- スリングでゆったり寝かせた後は、ママの体を抜くだけ。
- トッポンチーノはママの匂いで赤ちゃん安心。眠ったらそのまま布団へ。
- バウンサーはお昼寝にオススメ。短時間ならそのまま寝かせておけます。
- 寒い日は湯たんぽでお布団を温めて、温度差をなくす。
- 寝付いてもしばらくは抱っこで過ごす。
- お腹の上でうつぶせ寝させると、赤ちゃんもグッスリ。
- 添い寝や添い乳なら、赤ちゃんを移動させる必要なし!
- お布団へおろす時は、頭から順にゆっくりと。
①クッションや授乳クッションで赤ちゃんの姿勢をキープする。
あらかじめ、クッションを赤ちゃんの背中に当てたまま抱っこで寝かせると、床に降ろしたときに姿勢の変化を感じにくく、起こさずにおろすことができます。
また、抱っこで寝かせてから、お布団やベッドなどに置いた授乳クッションの上にそっとおろす方法も、赤ちゃんの体が伸びてしまわないため、効果があります。
他にも、細かいビーズがたくさん詰まった、変形自在クッション「おやすみたまご」もママの強い味方です。
体の形にフィットするので、赤ちゃんに安心感を与えます。
授乳クッションとして、ちょっとしたベッド代わりとして、また座らせた時に傾斜がつくので、ミルクの吐き戻し防止にも効果があります。
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②バスタオルやおくるみで手足を固定し、モロー反射を防ぐ。
大判のバスタオルやおくるみを使って寝かしつけるのも効果的です。
約10ヶ月の間、狭いお腹の中にいた赤ちゃんは、体を丸めるような姿勢が一番安心できるので、手や足も包んでキュっと固定するように巻いてあげると、安心して寝つきます。
この方法は、「おひな巻き」とも呼ばれています。
また、バスタオルやおくるみに包むと温度差も気になりませんね。
おくるみをしたまま、抱っこで寝かしつけると、お布団やベッドにおろす時にもモロー反射を防ぎ、目が覚めにくいですよ。
おくるみの巻き方
引用:bebytube
ただし、きつく巻いたり、巻いたまま目を離したりしないよう注意が必要です。
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③スリングでゆったり寝かせた後は、ママの体を抜くだけ。
何度かお伝えしましたが、赤ちゃんが一番安心する姿勢は、お腹の中にいた時と同じ、背中がゆるくカーブを描いている体制(Cカーブ)です。
スリングを使うと、まさにその姿勢のまま抱っこができ、赤ちゃんもリラックスしてゆったりと眠れますし、ママも腕が痛くならず便利です。
リングのついていない物なら、スリングから出さずそのままお布団やベッドに寝かせることができます。お布団におろしたら、ママの体をすっと抜くだけなので簡単ですね。
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④トッポンチーノはママの匂いで赤ちゃん安心。眠ったらそのまま布団へ。
赤ちゃんグッズの中に、「トッポンチーノ」という物があるのはご存知ですか?
これは、「赤ちゃん用の小さなお布団」のようなものです。
イタリアで始まった子ども教育「モンテッソーリ教育」に基づいて作られたもので、赤ちゃんを抱っこするときも、寝せる時も使います。
生まれてからすぐにトッポンチーノを使いはじめることで、ママの匂いがしみ込みます。ママと自分の匂いがついたトッポンチーノに包まれた赤ちゃんは、「安心感」や「幸福感」を得ることができ、穏やかに過ごすことができるそうです。
授乳や寝かしつけの時も、このトッポンチーノごと赤ちゃんを抱っこすると、布団におろす時も背中スイッチが入りにくいと言われています。
他にも、クーハンの中に敷いたり、オムツ変えに使ったり、あらゆる場面で使えます。
生地と綿を準備すれば、手作りも簡単にできます!
作り方はコチラ→mamari
手作りが難しい方は、コチラがおススメ♪
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⑤バウンサーはお昼寝にオススメ。短時間ならそのまま寝かせておけます。
背中スイッチ対策の1つとして、バウンサーもオススメです。
バウンサーは、新生児の赤ちゃんを乗せると、寝ている状態から視野が変わるので気分転換にもなります。また、
自身が動くことで自然にゆらゆらと揺れる作りになっており、気持ちよく、ご機嫌でいてくれ、そのうちだんだんと眠くなってきます。
長時間の使用は、同じ体制でいることで赤ちゃんの体に負担がかかりますが、1〜2時間ほどのお昼寝にはとても便利です。
折りたたみのものなどは、場所もとらず良いですね。
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⑥寒い日は湯たんぽでお布団を温めて、温度差をなくす。
ママに抱っこされている時は、温かくて心地よいのですが、お布団におろされると、ひんやり。この「ひんやり」に赤ちゃんは意外と敏感です。
そこで、寒い時期はお布団を湯たんぽなどで温める方法もあります。
ただし、温め過ぎには注意してください。低温火傷の危険性もありますので、赤ちゃんを寝かせる時には必ず湯たんぽを外しましょう。
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⑦寝ついてもしばらくは抱っこで過ごす。
ここからは、「便利グッズ」ではなく、赤ちゃんを起こさないように寝かせるための「行動編」です。
赤ちゃんを抱っこで寝かしつけ、寝ついたなぁと思っても、そこから更に3分ほどユラユラしてみてください。
すぐにお布団へおろしてしまうと、眠りが浅い赤ちゃんの場合はすぐに起きてしまいます。
赤ちゃんにとっても、やっと寝つけた瞬間に起きるのはつらいことかもしれません。
深い眠りにつくまでしばらく様子をみて、しっかり眠ったところで、ゆっくりとお布団に寝かせるようにしましょう。
⑧お腹の上でうつぶせ寝させると、赤ちゃんもグッスリ。
赤ちゃんは、パパやママのぬくもりが大好きです。
抱っこももちろん良いのですが、おなかの上でうつぶせ寝させる方法もオススメです。
おなかの上でうつぶせ寝させる方法はコチラです。
- パパやママがあお向けになって寝る。
- おなかの上に赤ちゃんをうつぶせに寝かせる。
- バスタオルやガーゼ布団などをかけて、グッスリ眠るまで待つ。
- 赤ちゃんが眠ったら、敷き布団の上に、あお向けで寝かせる
赤ちゃんを出産した後、すぐママの胸元に赤ちゃんを乗せて、ママと赤ちゃんの絆を深める「カンガルーケア」があるように、パパやママのぬくもりと心音を感じながら、赤ちゃんは安心してぐっすりと眠ることができます。
赤ちゃんが眠ったあとは、5分くらいおなかの上に乗せたままにしておくと、お布団へ移動した時に起きてしまう可能性が少なくなります。
⑨添い寝や添い乳なら、赤ちゃんを移動させる必要なし!
添い寝や添い乳で寝かしつけをすると、眠った赤ちゃんを布団に移動させる必要がないため、背中スイッチが作動して赤ちゃんが起きてしまうということがなくなります。
授乳のあと、お布団に赤ちゃんを寝かせ、お腹あたりをトントンと軽くたたいたり、パパやママが添い寝をしたりすれば、安心して寝つく赤ちゃんもいます。
また、添い乳は、お腹がいっぱいになった赤ちゃんがそのまま眠ってしまうので、ママも横になったまま寝かしつけができ、体の負担がとても軽くなります。
それが習慣になると、「添い乳なしで寝かしつけることができなくなる」や「虫歯になってしまうのが心配」といった意見もありますが、抱っこでの寝かしつけに時間がかかり、ママの体に負担をかけるようでしたら、試してみてはいかがでしょうか。
⑩お布団へおろす時は、頭から順にゆっくりと。
私もそうだったのですが、眠った赤ちゃんをお布団へおろすとき、おしりからおろしていました。ですが、調べてみると、「頭からおろす方が起きる確率が低い」という体験談が多数ありました!
その手順はこちらです。
- 赤ちゃんの頭を静かにお布団へ下ろす。
- 首→背中の順に、少しずつお布団へ下ろす。
- 首や背中に添えていた手を、そっと抜く。(もう片方の手はお尻を支えたまま。)
- 手で、お尻をトントンしながら、お尻をお布団におろす。
お尻は赤ちゃんの安心ポイントなので、1番最後におしりを下ろすと、安定した状態でお布団に寝かせることができます。
途中で起きそうな場合は、しばらく、おしりの下に手を置いたままにしておくのも効果的です。
まとめ
月齢が低いうちは、ママが試行錯誤しても、ベッドやお布団におろした途端、どうしても起きてしまうことがあります。
しかし、「赤ちゃんはなかなか寝ないもの」と気持ちを切り替え、付き合ってあげることも大切です。
ただし疲れが溜まったときは、パパに寝かしつけをお願いしたり、おばあちゃんや、一時保育などに預かってもらうなどして、ママの体を休める時間を作るのもおすすめです。
「背中スイッチ」は、赤ちゃんが成長するまでの一時的なものです。永遠に続くことはありません。赤ちゃんの個性を見ながら、コツを覚えて、上手に付き合っていけるといいですね。
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